プロフィール
- 化学系大手メーカー 技術職 32歳 男性
- 家族構成:妻、子2人(双子の2歳の男の子)の4人家族
- 主な資格 危険物取扱者甲種、公害防止管理者大気一種など
危険物取扱者とは
消防法に規定されている危険物を取扱う上で必要な資格となります。消防法上の危険物の具体例としてはガソリンとか金属粉とか、火災・爆発の危険性がある物となります。それらを大量に製造・貯蔵・管理・活用する職場において、危険物取扱者が必要となります。化学、エネルギー、薬品などなど、幅広い分野で活用できる資格となります。危険物取扱者は甲乙丙があり、甲種が最も取扱える危険物の範囲が広いですが、それゆえに受験資格が必要な上、難易度も上がります。
危険物取扱者の分類
危険物取扱者は甲種、乙種、丙種に別れます。そのうち、乙種、丙種受験する際には学歴や経歴など、特に必要な資格はありませんが、甲種は以下の条件のいずれかを満たす必要があります。
- 大学院等で化学に関する学科を専攻したうえで卒業し、卒業証明書でそれを証明できること。
- 大学等で化学に関する授業科目を15単位以上習得し、単位修得証明書でそれを証明できること。
- 乙種危険物取扱免状を交付されたあと、危険物製造会社などで2年以上の危険物取扱業務経験を有すること。
- 乙種危険物取扱者のうち、第1類または第6類・第2類または第4類にくわえて、第3類・第5類を合わせた4つの免状を持っていること。
- 修士・博士の学位を有すること(化学に関する学科または課程)。
甲種、乙種、丙種の違いは、取り扱える危険物の種類と業務内容です。
- 甲種:1〜6類までの全ての危険物の取扱いが可能。無資格者に立ち合って業務依頼することは可能。
- 乙種:免状を取得した類のみ取扱可能で、無資格者に立ち合って業務依頼することは可能。
- 丙種:ガソリン、重油、軽油、潤滑油、引火点130℃以上の第3石油類・第4石油類、動植物油類のみ取扱可能。無資格者の立ち合いに業務を依頼することは不可。
丙種は担当範囲が狭いように思えるかもしれませんが、ガソリンスタンドなど、丙種でカバーできる職場で活躍が可能です。
危険物取扱者の魅力
消防上の危険物を取扱う職場は多く、あらゆる職場で活躍の場があります。転職においても、十分有用な資格と言えます。
また国家資格の中では比較的取得しやすい資格であるとも言えそうです。
化学の基礎知識がある方にとっては馴染みのある内容も多いので取得難易度と有用性を考えると取得する価値はあると思います。
危険物取扱者試験の難易度
甲種:大体毎年合格率4割弱を推移しているようです。甲種の受験資格を有している人は化学の基礎知識がある人にも関わらず4割なので、ある程度の学習時間を確保することは避けられないかと思います。
乙種:類によって異なりますが、最も範囲の広い4類が3-4割、それ以外が7割前後となります。
丙種:5割前後となります。
どれを受験すべきか?
取扱える危険物の範囲が広がるほど、取得の難易度は上昇します。甲種を取得できれば全ての危険物を取り扱えますが、受験資格を取得するだけでもそれなりの難易度を伴います。
乙種4類を取得できれば危険物全体の8割を扱えるようになるため、実務的には4類を取得できれば十分な場合も多いと思います。
自身の目的と状況に応じて取得する資格を選択すると良いでしょう。
実務でも非常に有用な資格となりますので、チャレンジする価値は十分あるかと思います。
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